ニュースリリース - 2017年1月17日

ソシオネクスト、シノプシスのTetraMAX II により、テストパターン生成期間の短縮とテストコストの削減を達成

概要

  • テストパターン生成にかかる期間を桁違いに短縮するTetraMAX®II ATPG。パターン数を50%削減しつつ、1週間以上かかる生成期間を数日単位に短縮
  • ソシオネクストが、次世代SoCデザインでTetraMAX II ATPGを用いたローパワー・テストを実現
  • TetraMAX ATPGとの互換性が確保されているため、最小限の工数でソシオネクストの設計フローに組み込み完了


2017年1月16日 カリフォルニア州マウンテンビュー発
 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、株式会社ソシオネクスト(以下、ソシオネクスト)が、TetraMAX II ATPGを用いてテストパターン数を50%削減しつつ、1週間以上かかるパターン生成期間を数日単位へと大幅に短縮し(TetraMAX ATPG比)、今後28nmデザインでも適用していく計画であることを発表した。ソシオネクストでは、SoCデザインの開発期間を短縮しつつ製造テストの品質目標を達成するという同社の課題克服に向け、同社のSoCデザインを用いてTetraMAX II ATPGを同社の設計フローに最小限の工数で組み込んで実行し、大幅な結果改善を確認した。さらにTetraMAX II ATPGは、数日の単位でテスト回路によるローパワー・テストを実現することができる。これまでのATPGでは10日かかっていた。こうした成果を受け、ソシオネクストでは、今後のSoCデザインでもTetraMAX II ATPGを活用し、シノプシスとの協業を継続していく。

株式会社ソシオネクスト SoC設計統括部 統括部長 笹部太一郎氏は、次のように語っている。「開発期間を短縮しつつ高い製造テスト品質を達成するという目標に向け、当社ではATPGのあるべき姿を再検討しました。シノプシス社とは長年にわたって協業を継続しており、TetraMAX IIを試してみた結果、これまで使用してきたTetraMAX ATPGと比較して実行速度が10倍速く、パターン数を半減でき、非常に満足しています。またTetraMAX IIは、TetraMAXとの互換性を維持しているため、当社の設計フローへの統合も短期間で完了できました。TetraMAX IIは、ローパワー・テストをより短期間で実現し、より高品質なテストを達成するという当社の目標に合致したツールです」

TetraMAX II ATPGには、実行速度が桁違いに速く、メモリー使用効率も高く、テストパターン生成と故障診断機能に最適化が施された新しいエンジンが搭載されている。こうした革新技術により、テストパターンを大幅に削減でき、実行時間を数日単位から数時間の単位に短縮することができる。また、デザイン規模に関わらずサーバー上の全てのコアを活用してテストを実行できる点でも、TetraMAX II ATPGは既存ソリューションを凌駕している。量産チップでの実績が豊富なユーザー/ツール・インターフェイスを継承しているため、最も難易度の高いデザインに対してもTetraMAX II ATPGは迅速かつリスク・フリーで適用することができる。また、テスト圧縮ソリューション DFTMAXTM、スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション PrimeTime®、RC抽出ソリューション StarRCTMなどのGalaxyTMデザイン・プラットフォーム構成ツールをはじめ、デザイン・セントリックなイールド解析ソリューション Yield Explorer®などその他のシノプシス・ツールとも緊密に統合されているため、最も生産性の高いフローで、最高品質のテストを最短時間で実行することができる。

シノプシス デザイン・グループ プロダクト・マーケティング担当副社長 Bijan Kiani は次のように述べている。「当社は、ソシオネクスト様をはじめとするお客様各社に、より短期間でより高品質なテストを実現していただくためのソリューションをご提供しています。ソシオネクスト様とは長年にわたって協業を重ねてきており、TetraMAX II ATPGで実現したような、最先端ツールならびにメソドロジを活用した非常に大きな成果を達成しています。今回の評価を通じてソシオネクスト様にご確認いただいた実行時間/品質の成果を土台として、今後のデザインに向けてさらに協業を深め、ソシオネクスト様の非常に高度なテスト要件の克服に貢献してまいりたいと思っています」

シノプシスの合成ベース・テスト・ソリューションについて 

シノプシスの合成ベース・テスト・ソリューションは、DFTMAX Ultra ならびに`DFTMAX(テスト圧縮ソリューション)、TetraMAXならびにTetraMAX II(パワー考慮のロジック・テストならびにシリコン診断ソリューション)、DFTMAX LogicBIST(インシステム・セルフテスト・ソリューション)、SpyGlass® DFT ADV(RTLテスト容易性解析ソリューション)、DesignWare® STAR Hierarchical System(SoC上のアナログ/ミックスドシグナルIP、デジタル・ブロック、メモリー、インターフェイスIPの階層テスト自動化ソリューション)、DesignWare STAR Memory System®(組込みテスト/リペア/診断ソリューション)、Z01X(故障シミュレータ)、Yield Explorer(デザイン・ベース・イールド解析ソリューション)、CamelotTM(CADナビゲーション・システム)で構成されている。 
シノプシスのテスト・ソリューションでは、組込みテスト・テクノロジとRTL合成ソリューション Design Compiler®が緊密に統合されているため、論理機能とテスト容易性を考慮したタイミング/消費電力/面積/配線密度の最適化を実行することができ、最終的な設計収束を最短期間で達成することができる。また、Design Compiler、配置配線ソリューション IC CompilerTM II、スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション PrimeTimeなどのGalaxyデザイン・プラットフォーム構成ツール群とも緊密に統合されているため、設計とテストの両目標を満たした開発をより短期間で達成し、より高い故障カバレッジと短期間でのイールド向上を実現することができる。

シノプシスについて
 
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。

# # #

Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。 
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

<お問い合わせ先>

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充 
TEL: 03-6746-3940  FAX: 03-6746-3941