ニュースリリース - 2018年3月20日

シノプシス、先進のコンピューター・ビジョン機能を実現するルネサス R-Car V3Hの開発を加速

シノプシスのデザイン・プラットフォームが非常に電力効率の高いR-Car SoCハードウェア・アクセラレータの開発を実現

 

概要

  • 両社の協業により、先進のコンピューター・ビジョン機能を実現するルネサスのSoC “R-Car V3H”ハードウェア・アクセラレータの開発を加速

  • Level 3あるいはLevel 4の自動運転車両に搭載されるスマートカメラ向けに開発されたR-Car V3Hの設計に、シノプシス・デザイン・プラットフォームを採用

  • シノプシス・デザイン・プラットフォームにより、設計フローを通じてクロック/データ同時最適化、配線合成、論理再構成を実行できるため、チップの消費電力を削減し、高い機能安全レベルを維持しつつ、高速なコンピューター・ビジョン処理が可能な高い性能を実現

     

2018年3月20日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 –シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)の最新SoC R-Car V3Hの開発に貢献したことを発表した。R-Car SoCは、革新的かつ信頼性の高いオープンなRenesas autonomy™プラットフォームの中核をなすSoCである。Renesas autonomyプラットフォームは、セキュアなクラウド通信ならびに状況検知機能から車両制御機能に至るまで、トータルなエンド to エンド・ソリューションを提供する。シノプシスのデザイン・プラットフォームは、Level 3あるいはLevel 4の自動運転車両に搭載されるスマートカメラ向けに先進のコンピューター・ビジョン機能を提供する非常に電力効率の高いR-Car V3Hの設計に用いられた。

 

自動運転車両は、周辺状況に応じて走行を制御し、クラウド上にある情報とタイムラグのない通信ができなければならない。こうした機能を実現するためには多岐に渡るテクノロジが必要であり、これらのテクノロジには、いかなる不具合も引き起こさない高い信頼性が求められる。シノプシス・デザイン・プラットフォームは、業界で最も包括的な規格認証済みツール群と設計フローを提供している。ダウンロード可能な機能安全キットも提供しているため、機能安全確保と密接に関連するASIL A~ASIL D規格に準拠した開発を手がけるOEM/半導体/システムコンポーネント企業各社にとって、活用し易い設計ソリューションとなっている。

 

ルネサスのR-Car V3Hは、非常に電力効率の高い最新のCNN(Convolutional neural network)エンジンを搭載している。道路標識、車線、歩行者、車両、その他障害物などをリアルタイムで識別するには、非常に高い処理性能が求められる。またフロントカメラは、直射日光にさらされる車のフロントガラス付近に搭載されるため、消費電力の低減は、余分な放熱を回避するのに重要な要素となる。シノプシスのデザイン・プラットフォームにより、設計フローを通じてクロック/データ同時最適化、配線合成、論理再構成を実行できるため、チップの消費電力を削減し、高い機能安全レベルを維持しつつ、高速なコンピューター・ビジョン処理が可能な高い性能を実現することができた。

 

ルネサス エレクトロニクス株式会社 オートモーティブソリューション事業本部 プロダクト・ユニット長 鈴木正宏氏は、次のように語っている。「シノプシス社との協業を通じて、R-Car SoCの開発効率を向上し、開発期間を短縮できたことを喜ばしく思っております。車載グレードの製品開発にシノプシス社のデザイン・プラットフォームを活用することにより、最小限の消費電力とチップサイズで、高い性能を発揮するSoCを開発することができました。そして今回、ルネサスはR-Car V3Hの設計において、CNNを超低消費電力で処理する画期的なハードウェア・アクセラレータを実現しました」

 

シノプシス デザイングループ マーケティング&ビジネスディベロップメント担当コーポレート・バイス・プレジデント Michael Jacksonは、次のように述べている。「Renesas autonomyプラットフォームが提供するエンド to エンド・ソリューションを採用した車載システムメーカー各社は、機能安全の確保と開発柔軟性を両立させることができます。業界最先端のR-Car V3Hの開発にシノプシス・デザイン・プラットフォームをご活用いただくことにより、ルネサス様では非常に拡張性の高いSoCを実現し、開発効率の改善と開発期間の短縮を達成されました」

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

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<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941