ニュースリリース - 2018年10月30日

シノプシス、エンベデッドMRAM向けのDesignWareメモリー・テスト&リペア・ソリューションを発表

概要

  • DesignWare® STAR Memory SystemTMが提供するエンベデッドMRAM向けテスト/診断/リペアのフル・テスト機能により、テスト・カバレッジを損なうことなくテスト時間を最適化

  • 新しいコンフィギュラブルなメモリーBISTならびにリペア・アルゴリズムによりMRAM故障の可能性を最小化し、高いテスト・カバレッジ、製造歩留まりの最大化、早期量産立ち上げを実現

  • デザイン・アクセラレーション・スクリプトの改良により、テスト容易化設計機能を自動化、メモリー統合にかかる工数を削減

 

2018年10月30日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、DesignWare STAR Memory SystemがエンベデッドMRAM(eMRAM)を組み込んだデザイン向けに、新しいメモリーBIST(built-in self-test)/診断/リペアの機能を提供することを発表した。当初のサポートは、GLOBALFOUNDRIES(GF)社の22FDX®プロセスeMRAMとなる。STAR Memory Systemに搭載された新しいアルゴリズムにより、eMRAMならびにその他の不揮発性メモリーの故障メカニズムに対応した製造テストならびにインフィールド・テストの実行が可能となる。複数のバックグラウンド・パターンと複雑なアドレス指定方式に対応しているため、テスター(ATE)はベクターを短時間で生成でき、最高水準のeMRAMテスト・カバレッジ、製造歩留まりの最大化、SoCの信頼性向上につながる。また、STAR Memory Systemではデザイン・アクセラレーション機能も改良されているため、eMRAMテスト/リペア・ロジックのプランニング/生成/挿入/検証のステップを自動化でき、ロジックのSoCへの統合にかかる工数を削減できる。

 

GF社 Infrastructure Line of Business部門 プロダクト・マネージメント担当副社長 Michael Mendicino氏は次のように語っている。「当社の22FDXベースeMRAMテクノロジにより、バッテリー駆動のIoT機器や自動運転システム用レーダーなどに向けたSoCの組込みアプリケーションで、消費電力/密度/書込みスピード/データ保持能力を大幅に向上できます。シノプシス社のDesignWare STAR Memory Systemが提供するeMRAM向けのシリコン製造後のデバッグ/診断機能により、MCUやSoCの設計者の皆様は、性能と消費電力を向上させつつ、これまで以上に優れた機能を実現することができるようになります」

 

DesignWare STAR Memory Systemは、シリコン製造前後で用いるメモリー・テスト/診断/リペア・ソリューションである。これにより設計者は、高いテスト・カバレッジを達成し、設計にかかる期間を短縮し、製造テストのコストを削減し、製造歩留まりを最大に引き上げることが可能となる。シノプシスは、あらゆるプロセス・ノードの様々なメモリー・アーキテクチャに対して故障メカニズムを割り出すために、厳格なシミュレーションならびにシリコン・キャラクタライゼーション手法を用いており、それを元に故障原因を特定するテスト・アルゴリズムを開発している。STAR Memory Systemは、MRAM、SRAM,、レジスタ・ファイル、ROM、CPU/GPUキャッシュ、CAM、eフラッシュ、さらにはDDR やLPDDRといったチップ外接続のメモリーに至るまで、幅広いタイプのメモリーのテスト/診断/デバッグを実現するソリューションである。

 

シノプシス IPマーケティング担当副社長 John Koeterは次のように述べている。「SoC設計者は、eMRAMの性能/耐久性の向上とプロセス・テクノロジの進化を最大限活用できる一方で、そのためには最終的なSoCの面積/消費電力/製造歩留まりをコントロールできる統合テスト・ソリューションを活用する必要があります。今回のDesignWare STAR Memory Systemの機能向上により、GF社の22FDXプロセスのものをはじめとするeMRAM組込みデザインに対して、設計者が求めるテスト・カバレッジ・ニーズに対応した、業界初の商用テスト/リペア・ソリューションをご提供します」

 

提供可能時期

MRAM対応のDesignWare STAR Memory Systemは、2019年 第2四半期の提供開始を予定している。

 

DesignWare IPについて

シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。

詳細情報はhttps://www.synopsys.com/designwareより入手可能。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

 

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。

その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

 

<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941