ニュースリリース - 2018年1月23日

シノプシスのDFTMAX LogicBIST、車載チップのインシステム・テスト・ソリューションとしてルネサスに採用される

車載向けミックスドシグナル製品の稼動時テストに活用

概要 

  • 車載システムのパワーオン・セルフテスト(POST)機能を提供するDFTMAX LogicBIST
  • ほとんど手を加えることなく、既存のDFTMAXベースのテスト圧縮フローに容易に統合可
  • 短時間で故障カバレッジを達成し、SpyGlass® DFTによる更なるカバレッジ向上も可能 

 

2018年1月23日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、高度な信頼性と安全性を備えた車載製品のリーディング・プロバイダであるルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)が、車載機器メーカーから要求される安全基準を満たすため、同社の車載向けミックスドシグナル製品にシノプシスのDFTMAX LogicBISTソリューションを採用したことを発表した。DFTMAX LogicBISTは、チップ起動時の製造故障をチェックしてレポートする。また、非常にタイトなオペレーション時間に合わせて高い故障テスト・カバレッジを達成できる。ルネサスは、同社の設計フローにDFTMAX LogicBISTを最小限の工数で容易に組み込み、さらに故障カバレッジを高めたい場合にはSpyGlass DFTテクノロジを活用している。同社は、シノプシスと協業を重ね、車載安全規格のISO 26262のPart 8に照らしてDFTMAX LogicBISTを認証した。今後、その他のデザインに対してもDFTMAX LogicBISTを適用していく。

 

ルネサス エレクトロニクス株式会社 オートモーティブソリューション事業本部 車載アナログ事業統括部 車載アナログ事業戦略部  部長 大道昭氏は次のように語っている。「今回の車載向けミックスドシグナル製品における比較的規模の小さい論理部においても、機能安全対応には起動時の高い診断カバレッジが要求されるため、オーバーヘッドを抑えたデジタル・ロジック向けパワーオン・セルフテスト・ソリューションが欠かせません。DFTMAX LogicBISTは、ユーザーフレンドリーなハードウェア・インターフェイスを介して導入し易く、当社の要求を満たしてくれるものでした。今後、当社の大規模ミックスドシグナル・デザインのデジタル部分のテストに適用していく予定です」

 

近年、自動車メーカー各社は、運転支援と事故軽減を実現するため、より優れた先進運転支援システム(ADAS)の開発と導入を進めている。こうしたシステムで故障が発生すると重大な結果を引き起こしかねないため、自動車メーカーはサプライヤー各社と協力して、SoCの品質/信頼性向上と機能安全の確保に努めている。DFTMAX LogicBISTは、業界標準・機能安全規格のISO 26262が求める重要項目である安全性チェック・メカニズムを提供し、潜在的な故障を検出/レポートする。DFTMAX LogicBISTを適用して、最善の技術改良を施すことにより、車載向けチップの機能安全に直結する故障リスクを最小化することができる。

 

シノプシス デザイン・グループ テスト自動化担当副社長 Amit Sanghaniは、次のように述べている。「今回のルネサス様との発展的な関係構築を喜ばしく思っています。同社にDFTMAX LogicBISTをご採用いただけたという事実は、このソリューションが、車載向けチップ設計に有効かつ生産性の高いソリューションであることの証左です。DFTMAX LogicBISTをご活用いただくことにより、設計者の皆様は、短時間で高い故障検出率を達成でき、システム・レベルの品質目標の達成が容易になります。当社は、設計者の皆様による車載製品テスト目標とISO 26262準拠の達成の支援にコミットしています」

 

シノプシスのテスト・プラットフォームについて

シノプシスのテスト・プラットフォームは、DFTMAX Ultra、DFTMAX、TetraMAXならびにTetraMAX II (パワー考慮のロジック・テストならびにシリコン診断ソリューション)、DFTMAX LogicBIST(インシステム・セルフテスト・ソリューション)、SpyGlass® DFT ADV(RTLテスト容易性解析ソリューション)、DesignWare® STAR Hierarchical System(SoC上のアナログ/ミックスドシグナルIP、デジタル論理ブロック、メモリーならびにインターフェイスIPの階層テスト自動化ソリューション)、DesignWare STAR Memory System(組込みテスト/リペア/診断ソリューション)、Yield Explorer(デザイン・ベース・イールド解析ソリューション) より構成されている。

シノプシスのテスト・ソリューションでは、組込みテスト・テクノロジとRTL合成ソリューション Design Compiler®が緊密に統合されているため、論理機能とテスト容易性を考慮したタイミング/消費電力/面積/配線密度の最適化を実行することができ、最終的な設計収束を最短期間で達成することができる。

また、Design Compiler、IC Compiler™ II(配置配線ソリューション)、PrimeTime(スタティックタイミング・サインオフ・ソリューション)などのシノプシス・デザイン・プラットフォーム構成ツール群とも緊密に統合されているため、設計とテストの両目標を満たした開発をより短期間で達成し、より高い故障カバレッジと短期間でのイールド向上を実現することができる。

 

シノプシスについて

Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。

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Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標または商標です。

その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。

 

<お問い合わせ先>

 

日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充

TEL: 03-6746-3940                  FAX: 03-6746-3941