概要
2015年4月28日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 – シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、IP Acceleratedイニシャティブを拡張し、ARM®プロセッサをサポートした DesignWare Hybrid IP Prototyping Kits の提供開始を発表した。このキットにより、開発者は、優れたデバッグ可視化機能を提供する仮想環境下でARMプロセッサとメモリー・エレメントのプロトタイプを作成し、実世界のインターフェイス接続を使ってのシステム高速実行が可能なFPGAベース・ハードウェア・プロトタイプ環境下でDesignWare 向けソフトウェア開発を行うことができる。Hybrid IP Prototyping Kit は、ARM Cortex®-A57とCortex-A53 big.LITTLETMシステムで構成するARMv8ベース・プラットフォームの仮想プロトタイプが搭載されたVirtualizer Development Kit(VDK)と、各種DesignWare IP のリファレンス・デザインを搭載したFPGAベース・ハードウェア・プロトタイピング・システム HAPS-DX からなるDesignWare IP Prototyping Kit を組み合わせることにより、IP 開発を効率化する。Hybrid IP Prototyping Kit により、プロトタイピング、ハードウェア/ソフトウェアの統合、システム・バリデーションにかかる期間が短縮でき、ソフトウェア開発の開始時期を数ヶ月前倒しできる。
株式会社 東芝 セミコンダクター&ストレージ社 ロジックLSI 事業部 技師長 浦川幸宏氏は次のように語っている。「当社では、シノプシス社のハイブリッド・プロトタイピング・ソリューションを活用することにより、ARMベース・システム向けのソフトウェア開発を予定より20日早く仕上げることに成功しました。当社のチップを搭載したボードが完成した後になっても、同社のハイブリッド・ソリューションはソフトウェア開発にとって有用であることが分かりました。システム内部の可視化ならびに正確な制御機能を提供してくれるため、デバッグ作業を効率化できたからです。バーチャル・プロトタイピング・キットとFPGAベース・プロトタイピング・システム HAPSそしてDesignWare IP リファレンス・ドライバのシームレスな組み合わせにより、競合の激しい画像処理マーケットでの製品市場投入競争で優位に立つことができました」
DesignWare Hybrid IP Prototyping Kit によってソフトウェア開発やIP プロトタイピングが加速する主な要因には、以下のような点が挙げられる。
VDC Research社 上級副社長 Chris Rommel 氏は次のように語っている。「64-bit ARMv8ベース・システム向けソフトウェアは複雑化・大規模化しており、開発者は、ハードウェア実機が完成する遥か前の段階でのソフトウェア開発開始を実現するために、プロトタイピング・ソリューションを大いに活用するようになっています。FPGAベース・ハードウェア・プロトタイプと仮想プロトタイプのメリットを組み合わせたハイブリッド・プロトタイピング・ソリューションにより、シノプシス社は、開発者に両プロトタイプの最も優れた部分を提供し、IP プロトタイピングとソフトウェア開発ならびにシステム統合の短期化を可能としています。重要なのは、これによって開発チームは、競合相手より有利な開発スタートを切ることができる点です」
シノプシス IP&プロトタイピング マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「当社のIP Acceleratingイニシャティブは、増大するソフトウェア・ボリュームやチップの複雑性の問題を解決するという意味で、既存のIP プロトタイピング手法に比べて遥かに優れています。IP Acceleratingイニシャティブの最新ソリューションとなるDesignWare Hybrid IP Prototyping Kit は、FPGAベース・ハードウェア・プロトタイプと仮想プロトタイプの両方のメリットをひとつに統合して開発チームに提供します。これにより、開発プロジェクト期間中の非常に早い段階でソフトウェア開発とシステム統合を開始することが可能になります。
提供可能時期ならびに関連情報
USB 3.0 Host and Device のDesignWare Hybrid IP Prototyping Kit は、既に提供を開始している。追加キットは現在開発中である。
USB 3.0 HostのDesignWare Hybrid IP Prototyping Kit の詳細は、以下にて動画公開中である。
https://www.synopsys.com/designware-ip/ip-accelerated/ip-prototyping-kits.html
DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIP のリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP 群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、デジタル・コントローラIP/PHY/次世代検証用IP からなる完全なインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IP サブシステムを提供している。DesignWare IP は、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IP のSoC への統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。詳細情報はhttp://www.synopsys.com/designware より入手可能。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・テストの分野でもCoverityソリューションで業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、 http://www.synopsys.com/japan より入手可能。
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