フリースケール社の自動車用マイクロコントローラならびにプロセッサ・ベースのチップ向けソフトウェアの開発、システム統合、テストにかかる期間を短縮するVirtualizer Development Kit
概要
2014年5月7日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体やエレクトロニクス・システムのイノベーションを加速させる開発用ソフトウェア、IP、技術サービスの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、自動車向け半導体のパイオニアであるフリースケール・セミコンダクタ社と、車載エレクトロニクス機器向けソフトウェアの開発期間を短縮するためのCenter of Excellenceプログラムで協業を開始したと発表した。このプログラムは、Freescale Power ArchitectureテクノロジとARM®プロセッサ・コアを活用したフリースケール自動車用MCU 搭載の車載エレクトロニクス機器向けソフトウェア開発ソリューションを提供するためのコラボレーションである。当プログラムに参加するエンジニアは、フリースケール・マイクロコントローラやプロセッサのバーチャル・プロトタイプを組み込んだVDKを開発する。VDK は、マイクロコントローラ、プロセッサのバーチャル・プロトタイプとソフトウェア・デバッグ/解析ツールからなるソフトウェア開発キットで、これを活用することにより、ハードウェアの実機が完成する最大12ヶ月前の段階からソフトウェアの開発/デバッグ/テスト/解析を開始することができるようになる。今回のコラボレーションでは、まず既存のFreescale Qorivva 向けVDKへのパワートレインQorivva MCUのバーチャル・プロトタイプの追加に注力する。
フリースケール社の車載MCU 事業部 製品管理・マーケティング担当副社長 Ray Cornyn 氏は次のように語っている。「車載システムの機能向上へのニーズは増す一方で、現在使われているソフトウェア開発/シミュレーション/テスト手法より遥かに優れた開発ソリューションが不可欠となっています。Center of Excellenceプログラムにより、世界中の当社のお客様各社は、シノプシス社のVDKを通じて当社の最新製品のアーキテクチャを早期に活用できるようになります。シノプシス社と当社それぞれの専門技術を持ち寄り、両社共通のお客様に向けてVDKを最速でお届けします」
車載システム開発エンジニアは、VDKを使うことで、複雑なソフトウェア・ドライバ、マルチコア・システム、AUTOSAR仕様準拠のソフトウェア開発に早い段階から着手できるようになる。VDKを仮想ハードウェア・イン・ザ・ループ環境に組み込むことにより、開発者は、システム統合やテストの工程をプロジェクトの初期段階に組み込むことができ、ISO26262 機能安全基準準拠の故障注入シミュレーション/カバレッジ解析を実行でき、より効率の高いリグレッション・テスト手法を採用できるようになる。 高性能なPower ArchitectureテクノロジをベースとしたFreescale 32-bit Qorivvaマイクロコントローラは、様々な車載システム向けに最適化されている。パワートレインならびにハイブリッドシステム、シャーシならびにセーフティー、ボディ・エレクトロニクス、そして先進のドライバー支援システムなどである。Qorivva MCU は、拡張性が高く、高度に統合されたシングル/マルチコア・ソリューションであり、高品質で長期信頼性の高い車載システムの構築を可能にする。Center of Excellenceプログラムにより、MPC5643L Qorivva MCU 向けVDKを幅広い車載システムの開発に使用できるようになる。
シノプシス IP&プロトタイピング・マーケティング担当副社長 John Koeter は次のように述べている。「車に搭載されるソフトウェア・プログラムも含めたエレクトロニクス・システムは急増しており、開発者は、より生産性の高い開発ツールやメソドロジを採用して、開発リスクや開発期間を削減する必要に迫られています。当社とフリースケール社は緊密な協業を通じて、Tier 1やOEM 企業にコンポーネントのモデル、最先端のバーチャル・プロトタイピング・ツールをご提供し、フリースケール社の自動車向けマイクロコントローラならびにプロセッサ・ベース開発環境を安心してお使いいただけるよう、今後も長期にわたってサポートし続けて参ります」
提供可能時期
Freescale Qorivva MCUのVDKは、シノプシスより既に提供を開始している。
シノプシスについて
Synopsys, Inc. (Nasdaq上場コード:SNPS) は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化 (EDA) ならびに設計資産 (IP) のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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