要旨
2012年8月28日 英国ケンブリッジならびにカリフォルニア州マウンテンビュー発 - ARM(ロンドン株式市場上場コード:ARM、Nasdaq上場コード: ARMH)とシノプシス(Nasdaq上場コード:SNPS)は、シノプシスによるARM IPの利用範囲を拡大するための複数年契約を締結した。両社は、これまでの協業関係を拡大し、設計者が、シノプシスのGalaxyデザイン・プラットフォームとDiscovery VIPを用いて、開発コストと開発期間を削減しつつARMテクノロジ・ベースのSoCの消費電力を最小化し性能を最大化するためのソリューションを提供していく。今回の契約は、昨年締結したシノプシスEDAツールとARM Cortex-A15プロセッサのクロスライセンス契約を発展させたもので、シノプシスは、ARM Artisan Physical IP、Cortexプロセッサの実装のためのPOP(Processor Optimization Pack)テクノロジ、さらにはCoreLinkTMインターコネクト、AMBA 4 ACEシステムIPなど、ARM big.LITTLE処理の実装に必要なテクノロジも含め、幅広いCortexプロセッサ・テクノロジを活用できるようになった。
ARMの最新テクノロジをカバーするために拡張された今回の協業により、シノプシスは、ARMプロセッサ・サブシステムのインプリメントと検証に必要となる最適なツールとメソドロジを開発・提供できるようになり、ARMは、同社のIPをさらに改善できるようになる。この協業は、極限まで消費電力を最小化し性能を最大化したSoCの開発に取り組む設計者からの要求に応えるためのものである。たとえば、ARM big.LITTLE処理はCortex-A15 MPCoreTMプロセッサならびにCortex-A7 MPCoreプロセッサをキャッシュ・コヒーレントなARM CoreLink CCI-400インターコネクトと組み合わせたメソドロジであるが、これによってソフトウェアがタスク内容に合わせて最適なプロセッサ上でシームレスに動作できるようになる。そのため、一般的なプロセッシングの場合消費電力を最大70%も削減できるようになる。
ARM プロセッサ部門兼フィジカルIP部門 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Simon Segarsは、次のように語っている。「今日の競争激化が著しいマーケット環境でARMテクノロジ・ベースのSoCの開発に取り組んでいらっしゃるお客様各社に、設計工程の効率化と消費電力の最小化ならびに性能の最大化を実現できる最適かつ革新的なソリューションをご提供していくためには、業界のリーディング・カンパニー 2社の協力が必要とされています。シノプシス社に当社の業界最先端のIPテクノロジを活用していただけるようにすることにより、両社共通のお客様各社は設計/検証の効率化を通じて大きなメリットを享受できるようになり、結果として製品開発期間の短縮を実現できるのです」
ARMとシノプシスの専門技術を組み合わせて開発されるインプリメンテーション・フローには、シノプシスのGalaxyツール群と設計メソドロジ、ARMのArtisan Physical IPやPOPソリューションなどが組み込まれ、設計者は、これまで以上に低消費電力・高性能なCortex-A9/Cortex-A15/Cortex-A7ベースSoCを、これまで以上に短期間で開発できるようになる。
このインプリメンテーション・ソリューションを補完するものとして、ARM big.LITTLE処理向けのシノプシス Virtualizer Design Kit(VDK)と、AMBA 4 ACE仕様検証向けのシノプシスDiscovery Verification IPならびにProtocol Analyzerも提供される。
設計者は、ARMプロセッサ向けに最適化されたGalaxyツール群が提供する設計メソドロジだけでなく、シノプシスLynx Design Systemも活用できるようになる。このテープアウト実績豊富なSoCインプリメンテーション・システムを用いることにより、設計者は、より生産性を向上できるようになり、想定どおりの設計結果を達成できるようになる。
またシノプシスは、プロセッサ実装のためのトレーニングや設計支援サービスも提供し、設計者が所望の半導体プロセス・テクノロジで性能と消費電力の目標を達成できるようサポートしていく。
さらにシノプシスは、ARM IPベース・デザインの検証に向けて最適化されたDiscoveryベリフィケーション・プラットフォームも提供する。Discovery VIPとProtocol Analyzerは、そのテスト機能、システム・モニター機能、その他の検証機能を強化し、AMBA 4 ACEインターコネクト・ベース・デザインの検証工程を短縮する。
シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラルマネージャー Antun Domicは、次のように述べている。「シノプシス・ツール群は、ARMプロセッサ・ベースSoCの最先端プロジェクトの大半に使用されていますが、お客様各社からの究極の低消費電力化・高性能化の要求は強まる一方です。今回の協業範囲拡大を通じ、当社とARM社は、設計者がARMベース・デザインで実現したい消費電力目標・性能目標を達成するのに必要な最適なソリューションをご提供してまいります」
ARMについて
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、コンシューマ・エンターテイメント・ソリューションからイメージング、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、組込みRISCマイクロプロセッサ、グラフィックス・プロセッサ、ビデオ・エンジン、組み込みソフトウエア、セルライブラリ、組み込みメモリ、高速コネクティビティ製品、ペリフェラル、開発ツールが含まれます。ARMは、総合的なデザインサービス、トレーニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくは当社日本語Webサイト(http://arm.com/ja/)や、以下リンク(英語)をご覧ください。
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ARM Connected Community® : http://www.arm.com/community/
ARM Blogs: https://community.arm.com/p/arm-blog
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シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開している。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシスは電子設計自動化(EDA)ならびに設計資産(IP)のリーディング・カンパニーとなっている。1986年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシスのテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発している。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。
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ARMは、ARM Limitedの登録商標です。
Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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アーム株式会社 マーケティングコミュニケーション 飯塚 聖子
TEL:045-477-5129 FAX:045-477-5261
ホフマン ジャパン株式会社 (アーム(株)PR代理店)
小倉 徳行、 鷲野 みゆき
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