2012年2月27日台湾、新竹およびカリフォルニア州マウンテンビュー発 - IC設計に特化したソフトウェアの世界的サプライヤであるスプリングソフト(TAIEX上場コード:2473)と、半導体設計・検証・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、スプリングソフトのVerdiTMAutomated Debug SystemとシノプシスのProtocol Analyzerを連繋させたこと発表した。シノプシスの検証用IP製品群 Discovery VIPとともに提供されるProtocol Analyzerを使用すれば、デザインの中のプロトコル・トラフィックの状況を迅速に把握し、問題箇所を特定し、デバッグすることができる。Verdi Automated Debug SystemとProtocol Analyzerの連繋により、Protocol Analyzerで検出されたプロトコル仕様違反やエラーをVerdi環境にシームレスに伝達して詳細な信号レベルの解析を行い、問題箇所の根本原因を迅速に特定することができる。
先進のSoCデザインには、複雑化したプロトコル機能ブロックが多く搭載されているため、エンジニアがタイトな開発スケジュールを厳守しつつ検証カバレッジ目標を達成するには、検証IP(VIP)が検証環境の中で非常に重要なコンポーネントとなっている。プロトコル機能ブロックの複雑化に伴い、現在、プロトコルのデバッグはSoCの機能検証のなかで最も難易度が高く時間もかかる工程となっている。Protocol Analyzerのプロトコル・トラフィックのデバッグ機能とVerdiシステムの最先端デザイン・デバッグ機能の連携はスプリングソフトのVIA(Verdi Interoperability Apps)環境上に構築されており、まさにこのような検証課題に対処できるソリューションである。
スプリングソフト マーケティング担当副社長 Mark Milliganは次のように述べている。「プロトコルのデバッグは、SoCデザインチームに大きな課題を与えています。インターオペラブルなツールとフローで両社共通のお客様の検証課題に共に対応するために、当社はシノプシス社と長年に亘り協力してまいりました。事実上の業界標準となっているデバッグ環境であるVerdiとシノプシス社のDiscovery VIPのメリットをVIAを介して統合することにより、プロトコルのデバッグを高速化する非常に強力なソリューションをご提供します」
シノプシス ベリフィケーション・フェロー Janick Bergeronは次のように述べている。「プロトコル機能ブロックが非常に複雑化してきているため、プロトコル機能のデバッグの効率化は業界の懸案事項になっています。プロトコル・デバッグ工程で直面する様々な課題に対するソリューション提供は、当社が次世代VIP開発にあたって注力した分野の中でも特に重要な部分でした。今回の協業を通じて当社のプロトコル・デバッグ・テクノロジとスプリングソフト社の先進デザイン・デバッグ・テクノロジを統合することにより、SoC検証の生産性をさらに向上させることができます」
検証エンジニアはVIPを使用して、ARM® AMBA® AXI4TM、USB 3.0、PCI ExpressなどのSoC に実装されるあらゆるインターフェイス・プロトコルをテストしている。シノプシスのDiscovery VIP製品とともに提供されるProtocol Analyzerは、プロトコル・ブロックの本来のデータ転送プロセスではない不要な詳細情報を可能な限り排除し、AXIトランザクションやUSB転送、PCI Expressパケットといったプロトコル・トラフィックそのものの解析に焦点を当てて分かり易く表示することにより、プロトコル動作を迅速に把握し、問題箇所を特定し、デバッグによって想定外の挙動を回避できる独自のプロトコル検証機能を提供する。Verdi Automated Debug Systemは、スプリングソフトの機能検証製品群の要となるテクノロジであり、複雑なデジタルIPや機能ブロック、あるいはSoC全体の検証工程を通じて問題箇所の根本原因を迅速に検出・解析・修正できる。
Protocol AnalyzerとVerdiを連携させた統合フローにより、プロトコルのトランザクション、転送、パケット間の通信同期を崩すことなくシームレスに解析でき、さらに信号レベルの詳細な解析も実行できるようになる。これにより、検証エンジニアは、各解析工程に最も適した詳細度でプロトコル・トラフィックをチェックして問題箇所の根本原因を特定できるため、SoCデバッグ工程全体を短縮できる。
スプリングソフトについて
スプリングソフト社(TAIEX:2473)は、複雑なデジタル、 アナログおよびミックスドシグナルIC、ASIC、マイクロプロセッサやSoCの設計および検証段階の最も困難な場面において、 エンジニアの時間を節約するユニークな自動化技術を提供する世界的サプライヤです。同社の受賞実績のある製品群には、ファンクショナル・クロージャのNovasと、カスタムICデザイン・ソリューションのLakerTMがあり、現在世界有数の半導体メーカ、ファブレス半導体メーカ、ファウンダリ、OEMメーカなど400社以上で使用されています。台湾の新竹とカリフォルニアのサンノゼの二箇所に本社を置き、IC設計用ソフトウェアではアジア最大の企業です。また、世界中にR&D拠点とサポート・オフィスを置き、400名以上の従業員が優れたカスタマ・サポートを提供することでも知られています。詳細については、www.springsoft.comをご参照ください。
シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。
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Verdiは、SpringSoft, Incの商標です
Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標です。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941