ニュースリリース - 2010年4月22日

STARCがIPLアライアンスに参加。インターオペラブル・プロセス・デザイン・キット（iPDK）を採用

IPLアライアンス発表文：日本シノプシス抄訳

日本半導体業界の共同研究コンソーシアムが、メンバー企業各社にiPDKメソドロジを提供開始

2010年4月21日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - Interoperable PDK Library（IPL）アライアンスは、株式会社 半導体理工学研究センター（以下、STARC）が同アライアンスに加盟し、同アライアンスが推進するインターオペラブル・プロセス・デザイン・キット（iPDK）をアナログ/ミックスドシグナル設計向けに採用したと発表した。STARCは、STARCメンバー企業各社に90nmプロセス向けリファレンスiPDKの提供を開始した。

STARCは、シノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）と協業し、STARC 90nmミックスドシグナルリファレンスiPDKを開発した。STARC iPDKの有効性は、同社のリファレンス・デザインを用いて、シノプシスのGalaxy Custom Designerを含む複数のOpenAccessベースの設計フローで確認された。現在、さらに別のカスタム設計フローやツールでの実証を行っている。この実証プロセスは、回路図入力、回路シミュレーション、レイアウト、自動配線、フィジカル検証、RC抽出などの包括的なテストをカバーしている。STARCメンバー企業各社は、STARC iPDKとリファレンス設計フローを既に利用可能である。

STARC Mixed Signal開発室長　坪井邦彦氏は次のように語っている。「STARCは、メンバー企業各社から先進の設計ツール/フロー/テクノロジの調査と推奨を委託されています。最新のアナログ/ミックスドシグナル・デザイン向けのインターオペラブルなプロセス・デザイン・キットもその一つです。IPL 1.0によって、インターオペラビリティとIP再利用が加速し、プロセス・デザイン・キットの開発とサポートにかかるコストを削減できます。さらに、メンバー企業各社は、業界最高水準のツールを自由に組み合わせて、最先端のアナログ/ミックスドシグナル設計フローを構築できるようになります」

IPLアライアンスのプレジデントであり、シノプシス　ストラテジック・アライアンス・マネージャーのJingwen Yuanは、次のように述べている。「IPLアライアンスへの参画により、STARC様は、PDK標準の日本国内での普及と日本を代表する半導体製造企業各社によるiPDK採用を促進できるようになりました。今後STARC様のメンバー企業各社との協業を更に深め、各社のiPDKメリット享受を実現するのを楽しみにしています」

STARCについて
株式会社 半導体理工学研究センター（STARC）は、日本の主要半導体企業の出資により1995年12月に設立された共同研究コンソーシアムである。最先端のSoC設計テクノロジの開発を通じて、日本半導体業界の発展に寄与することををミッションとしている。詳細な情報は、http://www.starc.jp/index-e.htmlより入手可能。

IPLアライアンスについて
IPL（Interoperable PDK Library）アライアンスは、インターオペラブルなPDKの開発と普及を通じてカスタム設計のための相互運用可能な設計環境を構築することを目的に設立された業界団体である。IPLアライアンスの現在の加盟企業は、Accelicon Technologies、Applied Wave Research (AWR)、Agilent Technologies、Ciranova、GRID Simulation Technology、Helic、JEDAT、LFoundry、Magma Design Automation、Mephisto Design Automation、 Micrologic Design Automation、Micro Magic、Parallel Engines、Pyxis、SpringSoft、SynCira、シノプシス、TowerJazz、TSMC、Virage Logicである。Mentor GraphicsとPulsicは協力企業として参画している。詳細な情報は、http://www.iplnow.comより入手可能。お問い合わせは、info@iplnow.comまで。