シノプシスのバーチャル・プロトタイピング・ソリューションを車載・コンシューマ機器市場に拡大
2010年2月2日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - 半導体設計・製造ツールならびにIPの世界的リーダーであるシノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は、本日、VaST Systems Technology社を買収したと発表した。これにより、シノプシスのバーチャル・プロトタイピング・ソリューションは、車載・コンシューマ市場向け半導体開発分野に拡大する。今回の買収により、車載システムやコンシューマ機器向け半導体で多用されるプロセッサ・サブシステムの幅広いモデル群が、シノプシスのバーチャル・プロトタイピング・ソリューションに加わることになる。プロセッサ・サブシステム・モデルにより、チップのバーチャル・プロトタイプ開発が短期間で行えるようになるため、実チップ完成に先立つ9~12ヶ月前からソフトウェア開発を開始できるようになる。
シノプシス 上級副社長兼ソリューション・グループ・ジェネラル・マネージャーのJoachim Kunkelは、次のように語っている。「今日の車載・コンシューマ機器においては、エレクトロニクス(半導体)とソフトウェアが占める割合が非常に多くなっているため、その開発は非常に困難なものとなっています。開発サイドでは、ソフトウェア開発の開始時期を早め、設計生産性を向上し、十分にテストされた高品質な製品を送り出していくために、エレクトロニクス・システム全体のバーチャル・プロトタイプの活用が広まっています。シノプシスが持つバーチャル・プロトタイピング・ソリューションやラピッド・プロトタイピング・ソリューションをVaST社のバーチャル・プロトタイピング・ソリューションで補完することにより、車載・コンシューマ市場向けシステム開発を行っているお客様に、強力なシステム・プロトタイピング・ソリューションをお届けできるようになります」
バーチャル・プロトタイピングは、ソフトウェア開発効率とシステム検証の改善の鍵を握るテクノロジである。バーチャル・プロトタイプは、実チップ完成前段階でのソフトウェア開発を可能にするのみならず、既存のハードウェア/ソフトウェア協調検証手法を補完するもので、システムレベル設計検証の分野で最も成長している技術分野の1つである。
買収作業は、2月1日をもって完了している。買収条件の詳細は公表していない。またシノプシスは、この買収が2010年の売り上げや一株利益に大きな影響を与えることはないと想定している。
シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のツール、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。システムレベルHW/SW設計検証、IP 、HWインプリメント、HW検証、HW製造、FPGA設計の各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用することにより、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど70ヶ所。詳細な情報は、http://www.synopsys.co.jpより入手可能。
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