アジアのディスプレイメーカーにて、どの角度から見ても色の均一性と明るさが一定である、携帯電話用の有機ELディスプレイの製作が必要でした。
ほとんどのディスプレイは、軸上で見ているときは均一な色と明るさがあるが、視聴者が軸外に移動すると画質が劣化してしまいます。色と輝度の性能を視野角の関数として計算し、最適化する必要があり、新しいOLEDの材料と構造(場合によってはナノテクスチャを含む)が必要です。RSoft FullWAVEとLED ユーティリティは、この設計上の課題に対して理想的なシミュレーション手法を提供します。
RSoft FullWAVEは有限差分時間領域(FDTD)を用いたシミュレーションソフトウェアで、サイズの異なる構造的特徴やカスタム材料の定義を含むOLED構造条件において単一の双極子光源が配置された際の光伝搬解析を実施します。
RSoft LED ユーティリティソフトウェアは、複数のFullWAVEでの計算結果をインコヒーレントに足し合わせ、発光層内の複数の双極子光源、偏向、波長の影響を再現します。デバイスの性能とあらゆる設計パラメータ(幾何学、材料など)の関係を調べ、最適なデバイス構成を見つけることができます。
単純な平面有機ELデバイスのファーフィールドパターンを、視野角と可視スペクトルの関数として示しました(下図参照)。
650nmにおける角度強度分布と、30度におけるスペクトル分布の2つの断面図を示しています。650nmでは、角度が30度までは均一な明るさが得られています。
単純な平面有機EL素子のファーフィールドパターン(左)、
角度強度分布とスペクトル分布のプロット(右)
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